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■ 霞が関東京會館 |
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■ 設計プロセスと設計体制 |
大井清嗣 『GLASS&ARCHITECTURE(1968) 超高層・インテリア 』より |
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霞が関東京會舘設計監理事務所は、芦原義信建築研究所、剣持勇デザイン研究所、フォルムインターナショナル、建築設備研究所の4つの組織体から集った人々で組織されたチームであった。そのプロセス及び体制は今後の設計体制のあり方について興味あるものを提供してくれる。<・・・> ここでわれわれが注目すべき点は、この東京會館の設計に当ったチームは、既存の組織ではなく、実質的には、新たにそのために集ったチームであったことである。現存する多くの設計組織を見るとき、体質的な面から、2つの傾向をもつものを選び出すことが出来るだろう。即ち、ひとつの個性によって代表される設計組織と、総合的技術力によって認められる組織とである。これらの組織が将来、ますます多様化し、急速化して来る社会の要求にどう対処していくかは興味あるテーマであるが、この東京會舘におけるチームの中に、そのひとつの方向、1つの計画ごとに、各必要な方面のタレントが集ってやっていく方法を認めたいと思うのである。 |
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■ 伊藤隆道のディスプレー |
大井清嗣・坂根巌夫 『芸術新潮(1968) 霞ヶ関ビル35階のインテリア 』より |
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霞が関ビルの三十五階、東京會舘プルニエの一隅にも、その、"もう一つの顔"があった。カクテルラウンジの突き当りの壁面に、デザイナーの伊藤隆道が、新しい、目の覚めるようなディスプレーをしつらえたのである。昼間の明るい外光のもとでは、それはただの巨大な鏡にみえる。夕刻、太陽が沈み、下界に灯がともりはじめるころ、その鏡は妖しく変貌し、透明度をまして、向う側の”もう一つの宇宙"を浮び上らせる。それは、なんといったらいいのだろう。無限に奥行の深い空間に、青、緑、赤の螢光を発する球体が無数に浮遊する風景、直径四センチ、ピンポン球より少し大きい球体は、まるで深海の底の魚群のように、青っぽい光の中で、かすかにうごめき続けるのである。<・・・> 伊藤降道は、鏡とブラックライトと螢光塗料を駆使して、虚像の美しさを教えてくれた。奥行わずか三十五センチの間仕切壁が、そのトリックで、無限の広がりを獲得した。この人のいままでの作品のように、それは詩情に満ちみちていた。<・・・> |
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